夏を楽しむ志賀島(しかのしま)散策、今回でひと区切りです。
最後はここ、志賀海(しかうみ)神社。
龍の都・海神の総本社とも呼ばれる、興味深いいわれを秘めた神社です。
・・・いきなり階段ですか。しかも金印公園より長い(^^;)
階段の左にあるのは御潮井。清めの砂です。
体のけがれを払って、いざ!
うっ!、心のけがればどうする >自分
実はこの階段の手前も参道になっていて、商店などが軒を連ねています。
で、階段を登ってからも、これまたけっこうな長さの参道が続いている。
上のほうの参道は、木があるので気づきにくいのですが、道だけが周囲より高くなってる感じなんですよね。
両側はちょっとした崖で、周囲と切り離されつつ、お社に向かって行く。
朝だったこともあってか掃き清められていて、暑さのなかにも透明な清浄感がありました。
楼門が見えてきました。
こちらの志賀海神社に祀られているのは、綿津見三神。
・底津綿津見神(そこつわたつみのかみ)
・仲津綿津見神(なかつわたつみのかみ)
・表津綿津見神(うはつわたつみのかみ)
の三柱。
いずれも伊邪那岐命が禊祓(みそぎはらえ)をした降りに、住吉三神とともに生まれたと伝えられています。
ところで住吉三神といえば、旧blogでご紹介した、わが那珂川町の現人神社に祀られていた神々ですね。
古代のヒロイン・神功皇后(じんぐうこうごう)が大陸遠征に出かけた際に航海を導いたといわれる、水と航海の神々です。
こちらの志賀海神社にも、神功皇后にまつわる逸話が伝えられています。
それがこちら、
海に向かって拝む場所があります。東に面しているので、朝日も拝めそうですね。
この遥拝所に鎮座しているのが亀石サマ。
神功皇后の三韓出兵の折、阿曇族が亀ケ池、亀佳池にて神楽を七夜七日奏されると、黄金の雌雄の亀に乗った志賀明神様と勝馬明神様が出現されて、皇后へ干珠満珠を授け、船の舵と航路を守り導かれたそうです。黄金の雌雄の亀は、亀ケ池、亀佳池に放たれましたが後に、石となって金印公園近くに現れたそうです。
ところで、ここの祭祀を司るのは代々、阿曇氏という一族だそうです。
亀石の時に活躍したとおり、古くから存在する氏族で、その後の歴史のなかで全国に散らばって行ったらしい。
安曇族が移住した地とされる場所は、阿曇・安曇・厚見・厚海・渥美・阿積・泉・熱海・飽海などの地名として残されており(中略)また海辺に限らず、川を遡って内陸部の安曇野にも名を残し、標高3190mの奥穂高岳山頂に嶺宮のある穂高神社はこの地の安曇氏が祖神を祀った古社で、中殿(主祭神)に「穂高見命」、左殿に「綿津見命」など海神を祀っている。内陸にあるにもかかわらず例大祭(御船神事)は大きな船形の山車が登場する。志賀島から全国に散った後の一族の本拠地は、この信濃国の安曇郡(長野県安曇野市)とされる。
まったくもっていろんな興味が尽きないのですが、この神社で一番インパクトがあったのは、実はここ。
鹿角堂(ろっかくどう?)
右下に鹿の像がありますね・・・
お堂の中はこんな感じなんです。
鹿の角がぎっしり〜〜〜!
なんで鹿の角が納められてるんだろう、って思って、受付の方に尋ねてみました。
志賀海神社、志賀島、という名前にちなんでっていうこともあるかも、とか、
神功皇后が遠征した帰りに対馬の鹿を持ち帰って志賀島に離したとか、
あまりよくは知らないのですが、と言いつつ教えてくれました。
見る限り角は古いもののようでしたが、今でも全国のあちこちから持ち込まれることがあるそうです。
そういえばここ、龍の都って言われてるんでしたよね。
鹿の角って、龍の角にちょっと似てるかも知れない。
堂の脇の階段を上がると立派な拝殿があります。
この志賀海神社、ほかにもいろいろ興味が尽きず、とても一度じゃ書ききれません。
たとえば、4月と11月に行われる「山誉め祭」には古くから神楽歌が伝わっており、
その歌詞の中に「君が代」が登場しているそうです。
君が代の成立になにか関係があるのでは、という人もあるらしい。
志賀海神社については、次のblogさんが詳しくとりあげていらっしゃいます。
勉強になるので、自分のためにもメモ。みなさんももしご興味があれば。
コメント
あっとさん、こんばんは!
ちょっとご無沙汰でした(^_^;)
一気に拝見させていただきましたよ~。
朝の神社は、空気が違うのでしょうね~。
心清められそう。。
あっとさん、心のけがれはないから大丈夫ですよ(笑)
鹿の角がいっぱい~すごい光景ですね。
はじめて見ましたぁ!
志賀海神社、盛りだくさんでしたが・・
まだまだ興味をそそるものがあるのですか~?
また次回、楽しみにしてますね(^_-)-☆
けいこさん、おはようございます。
読んでくださってありがとう〜〜(^^)
鹿の角、私もけっこうびっくりです。
デートで彼女連れて行くとどん引きされそう、、、て神社には行かないか(笑)
いつもおつきあいくださり、ありがとうです!
志賀海神社、興味は尽きないですね〜!あずみ、と呼ぶ地域は関係ありなんですね〜!
そして鹿、志賀、掛けてあるのね、きっと。
最初、藁かと思ったら鹿の角〜!なんでそんなに?誰がいつ?
神社を辿ると思いがけないことに繋がっていたりして、歴史に思いを馳せますね〜。
私は古い神社や建物はもちろん、海を見ていても空を見ていても、昔の人も私のような思いで、この海を空を眺めてたのかな〜って思うこと多いです。
歴史は繋がってるんだな〜って感じるのです。そしてこの先も繋がっていくのですね〜。
かおたん、たくさんコメントありがとうね♪
そうだよね、海や空はずっと同じはずだから、波の音とか、同じものを聞いてるんだろうね。
その一方で、同じ音から何を聞き取っているのかは少し違う面もあるのかも、って思うこともあるんですが、まだよく書ききれません・・・
神社の話にはけっこう星との関係がでてきたりするんですよね、まだまだ知らないこと多すぎです(^^;)
お久しぶりです(><;)
うらやましい!!
志賀海神社は、かなり行きたい神社のひとつです!
移動手段が公共の交通機関しかない私にとって、なかなか行きにくいんですよね・・・
それにしても、九州の北部は神功皇后や住吉三神の名前をよく目にするような気がします。
星華さんこんにちは。また来てくださってありがとう!
そうですねー、電車とバスを乗り継いでっていうのもちょっとたいへんですね。ご一緒にというわけにもいかないし(笑)。
もう少し涼しくなったら、のんびり小旅行気分で行くのもいいかも知れないですね。船でも行けるのかも?
ですよね、神功皇后、あちこちに出没してきます。私は現人神社で初めて知ったのですが、いろんな歴史をひもとく鍵になってますよね。
またよろしくお願いします♪