警固の社のスリーステップ:警固神社(警弥郷)

神功皇后

那珂川を下って福岡市内に入ると、警弥郷(けやごう)というちょっと変わった名前の地区があります。
警弥郷橋の写真を夏に載せましたが、そのたもとにあたります。

今日はこの地区の神社をひとつご紹介♪


ところで、福岡の中心的な消費地と言えば天神地区
三越やらパルコやらが軒を連ねて、おしゃれな人たちが闊歩してます。

そのど真ん中・西鉄天神駅のすぐ隣に警固(けご)神社という、比較的大きな神社があります。ビルだらけの街に異質な空間を作り出してるので、福岡の人ならほとんどの人が知っているでしょう。
名前に「警」がつくのもちょっと珍しくて印象的です。

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そこからから離れること車で数十分、こちらの警弥郷にも「警」の字がついてます。

かねてからちょっと引っかかっていたのですが、つながりが見えました♪

ここにも警固神社があった! そのまんまやん(^^;)

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車通りから一本入ったところにあるので、つい最近まで知りませんでした (´⊆`*)ゞテヘヘ.
(しかも、以前書いた背振神社のすぐそばだった!)

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訪ねてみればご覧のとおり、地域の神社としてはなかなか立派な造り。

しかもちょっと変わってますよね。屋根が一階分高いところにかけてあります。
別に二階建てってわけじゃないんだけど。

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高くしつらえた分の壁には、絵がたくさん奉納されていました。
ひとつひとつ気になるけど、今回はちょっと時間がないので、、、

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鳥居の脇に解説があったので書き写してみます。
あ、あとでかいつまむので、読まなくてもだいじょぶです(^^)。

警固大明神記録に「警固神社は昔那珂郡警固村に祀ってあったが、神功皇后が遠征の際に勝利を祈り、この三神を外敵防護の為下警固村の福崎に祀られた」とある。那珂郡警固村が当地であり、下警固村福崎は黒田長政公が福岡城を築く時その敷地となったので宏荘な社殿を建立して遷し祀られたのが現在天神二丁目の警固神社である。このように下警固の神社より古くから此の地に祀られていたのが、当警固神社である。下警固の方は歴代藩主の尊崇厚く造営修繕等から神事に至るまで藩庁からの公費が支給されたが、こちらは上警固村の氏神であり数少ない氏子の農民で祭り継がれてきたのである。筑前続風土記の上警固の項に「村名は警固神社のいますによりてか、又は警固田の置かれし故に言えり」とあり、また三大実録に「警固武衛の必要があり警固田からの租税を警固所の雑用に当てた」とある。祭神三神とも疾病災厄罪科を祓いて禍を転じ幸福となし、悲しみを変じて吉慶となし給う崇高なる御神徳にて国家安泰社会浄化の守護神として崇敬篤きなり。

どうやら、天神にも立派な警固神社があるけど、なんとここのがオリジナルだよん♪
てことのようです。(だよんとは書いてませんが・笑)

このあたりの歴史でちょくちょく出てくる女傑・神功皇后が、外敵から護るためにここの神サマたちを、今の福岡城趾があるあたりにお祀りした。
で、時が下って黒田長政がそこに福岡城を建てることになり、社を今の天神に移して天神の警固神社ができた。

ほぇー、、、それは知らなんだ!

・・・ついでに言うと、あっちは何から何まで公費でまかなってるけど、こっちはわずかな氏子らで受け継いできたばい、ってことも書いてあります。

うんうん、そこんとこはちゃんと言っとかないとね (^^;)
ごくろうさまです!

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境内には菅原道真を祀った天満神社など末社がありました。

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警固に必要な租税をまかなう田畑がこのあたりにあって、それが地域の名前の由来になったとも書いてありますが、神功皇后の頃(三世紀前半)から、そんな制度になってたってのも驚きです。
今で言えば自衛隊専用の税金があるような感じでしょうか。

「警」の字を見ると反射的に居ずまいを正してしまう小心者の自分ですが、この字をめぐってはもう少し広がりも出てきそうな予感です♪

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コメント

  1. セッポン より:

    警固って警固所から来てるんですね~面白いな(^^ 奉納された絵って見ると面白いですよね、興味深いです。

    • at より:

      セッポンさん、こんにちは(^^)

      そうそう、奉納絵、今回はよく見られなかったんですが、神社によってはその神社の色というか特徴が出てるものがあるんですよね。

      じろじろ見ていいのかな、ってもちょっと思うんですが、つい見たくなってしまいます♪

      今回もご訪問&ご感想ありがとうございま〜す(^^)/

  2. かおたん より:

    ヘェ〜、珍しい名前の神社ですね〜。由来がわかってふむふむ。
    昔から租税あったのね^_^;まぁ、共同管理費的な感じだったのかな?ここでは。
    歴史上の色んな人物と神社との関わり、これもふむふむ。
    高床式みたいになってるのかな?いや床はないから高屋根式というのか?^_^;理由はなぜかしら?

    神社って古い大きな木があって、それだけでなんだか迫力ですね(*^^*)
    パワーがありそう♪
    神社は神聖な場所だから、そのまま温存されてまた後世へ残されてゆくのですね〜、今残ってきたように〜。

    • at より:

      うん、ふむふむどうもです(^^)
      そうなんですよ、なぜこんな形にしたのか、ちょっと不思議です。この付近ではこういう形式は初めて見ました。高屋根式、いいですね、それでいきましょう〜♪

      神社にご神木はつきものですよね。樹木が先にあるお社も、なかにはあるかも知れません。
      警固神社はあちこち移動してるようですが、そもそもその場所がなぜ神聖な場所になったか、って、不思議なところがありますよね。

      だいじな場所、ずっと受け継がれていくといいと思いますが、だいじにする心とセットで伝わって行くといいですよね。最近はご神木に除草剤をいれちゃうひともいるそうで・・・(TT)

      いつもご感想ありがとう、問いが深まって楽しませていただいてます♪

  3. そりとん より:

    この神社ではよく野球やどんがめをして遊びました。故郷を離れて25年、変わらぬたたずまいで涙、涙です・・・

  4. そりとんさん、こんばんは♪
    お立ちよりくださって、どうもありがとうございます!

    お引っ越しされたんですね〜
    故郷を懐かしんでいただけると、とっても嬉しいです。

    小さい頃地元の神社で遊んだって、いい思い出!
    しかもこんな由緒のある立派なお社なんて、素敵です(^^)
    いつまでも変わらぬ姿で護られて行くといいですね!