志免鉱業所跡-2 竪坑櫓〜希望の支柱・鎮魂のいしぶみ

史跡

福岡のベッドタウン・志免町で一番有名なものは?
と問われればこの建物。

戦時中に作られた、石炭を掘り出すための櫓(やぐら)です。


もちろん今は役目を終えていますが、とにかくものすごいオーラ感。

志免鉱業所竪坑櫓

かもす力に圧倒されながらも目は釘付け、、、

志免鉱業所竪坑櫓

開口部のバランスなど細かい造形はどこか現代建築を連想させるのに、
コンクリはボロボロ、、、ところどころ鉄筋があらわになってます。

志免鉱業所竪坑櫓

そこに全体のアンバランス感も加味されて、現実感・時間感覚が歪んでいきます。

志免鉱業所竪坑櫓

周囲には柵があって、建物に触れることはできません。

危険だってこともあるんでしょうけど、
ある意味美術品と同じ状態ですな。

志免鉱業所竪坑櫓

坑夫たちをのせたケージを上から吊って、地中深くまで送り込む、、、
国営の、特に海軍のキモ入りの施設でしたが、出来上がったのは戦局が傾き始める頃。
資源不足にあえぐ当時の日本を支える、希望の塔だったのかも知れません。

詳細はwikipediaから。

旧日本海軍や日本国有鉄道によって運営された「国営炭鉱」志免鉱業所の採炭夫を昇降させ、石炭を搬出するための施設である。地上にある櫓の部分は1941年(昭和16年)に着工し、1943年(昭和18年)に完成。地下の竪坑は櫓の完成後1943年(昭和18年)から1945年(昭和20年)にかけて開鑿された。1964年(昭和39年)に閉山となった。
戦時下にもかかわらずイギリス製の鉄鋼をふんだんに用いた鉄筋コンクリート造で、当時の価格で200万円(関連施設含む)もの予算をかけて建設された。高さ47.65メートル、長辺15メートル、短辺12.25メートル。石炭層に垂直に掘られた竪坑が地下430メートルまで延びている。巻上機室(1000馬力)が櫓の高層部、高さ35メートルの位置に置かれているワインディング・タワー(塔櫓捲式)と呼ばれる形で、終戦前に建設されたもので現存しているのは世界でも志免炭鉱と龍鳳炭鉱(中国・撫順市)、トランブルール炭鉱(ベルギー・リエージュ州)の3か所だけである。

末尾に出てくる、現存する他の二つの櫓も探してみました。

龍鳳炭鉱はこちらのblogさんに記事がありました。
2013-03-10 撫順 その3

トランブルールの方ははっきりしなかったのですが、大迫力のこちらの記事の櫓は、ベルギーのリエージュ洲にあるそうです。
アザール炭鉱
三つしか現存しない、ということでしたら、こちらってことになりそう。

ストリートビューでも確認できました。
[mappress mapid=”38″]

コメント

  1. あっとさん、こんばんは(^_^)
    近くで見るアレ、、いろんな角度の写真からオーラ伝わりましたぁ(^O^)
    よく見るとコンクリがボロボロなところはあるけれど、立派に建っていますね。
    中国とベルギーはもっとボロボロ・・・ベルギーのは中まで入れるんですね。
    そのときのまま残っている建物って、なんだか感慨深いものがあるな。。
    それにしても、現存する3つのうちのひとつとは、貴重な存在ですね!
    ピンクに染まった雲と青空バックに、いいですねぇ♪
    萌えますね!?(^_-)

    • けいこさん、こんばんは(・∀・)ノシ
      ご訪問、いつもありがとう〜♪

      ですねー、まさにボロボロ・・・ベルギーのは廃墟感がさらにすごいですよね。こちらは中には入れなかったのですが、どんな様子なのか、気になります。

      撤去しようにもお金がかかるんで、そのまんまになっているっていう面も、もしかしたらあるのかも知れないです。いよいよ崩れそうだってことになると撤去ということになるんでしょうけど、、、

      はい図星、萌え萌えです(#^-^#)

  2. atさん、はじめまして。志免の写真きれいですね!時間帯により色々な表情を見せてくれる美しい場所だと思っています。

    さて私のサイトにコメントありがとうございます。つきましては些細な知識でありますが、返信させて頂きましたのでご確認いただければと思います。
    http://www.tomboy-urbex.com/hasard-cheratte-abandoned-coal-mine/

    • ikumiさん、こんばんは(・∀・)ノシ
      ご訪問、どうもありがとうございます。私の質問にも丁寧にお答えいただいてお手数をおかけしました。でもおかげでスッキリです♪

      こちら志免の櫓は周囲がこぎれいに整備されていますが、アザール炭鉱は内外ともに打ち捨てられ感がすごいですね。まさに廃墟。
      ikumiさんのお写真、力があって素晴らしいです。一カット一カット、わくわくしながらスクロールしました。

      危ないところもありそうですから、どうぞお気をつけて、
      ご活躍楽しみにしてます♪

  3. 見れば見るほどすごい迫力〜〜!
    でこっぱち部分は後から増築したわけでもなく、ああいう形で元々の設計なのですか?

    世界で三つしか残っていないうちの一つとは!すごい〜〜\(^o^)/
    当時の盛り上がってる感じや期待感などを見てとれますね!

    地上50メートル近くとは、そうとうな大きさ!
    そして地下は500メートル程!!?
    すごい、すごい〜!
    どれだけ多くの人たちが関わったのでしょうね〜。
    そんな時代があったということ、不思議な気持ちです。

    • お返事遅れてごめんなさい、
      ここんとこ、書くので手一杯になっちゃってました(´⊆`*)ゞテヘヘ.

      うん、もともとこういう形のようです。
      海外の同タイプといわれる櫓もデコっぱちなデザインになってるみたいです。

      炭鉱って、自分は想像もつかないけど、相当な規模で掘っていたんでしょうね。地下に迷宮があるようなものかも知れません。そう思うとこの竪坑、また違ったダンジョン感が・・・いっそう異様に見えてきました。

  4. こんばんは、お久しぶりです!

    このあたりに住んでいる人が「ここで有名なのってこれぐらいよね…」
    なんてぼやいていたのを思い出しました!
    筑豊などの炭鉱があった町にはこのようなものが多いんでしたっけ…?
    間近で見上げてみたいです!

    • 星華さん、こんばんは(#^-^#)
      いつも見に来てくれてありがとうございます♪

      あはは、志免の人たち、そんな風に思ってるんですかー、
      でもむちゃくちゃ有名ですよね!
      全国的にももっと知られて欲しい気がします。

      wikipediaを見ると、こういう形式のもので現存しているのは三カ所だけだとされています。ほかに鉄骨を組んだ感じの、確か大牟田がそうだったと思いますが、そういうのはけっこう見かける気がします。

      いずれにしても迫力ですよね(^^;